意外と知られてない?「保険」という退職金の運用先
一度に大きな資金がもらえる退職金。人によって様々だが、勤続年数も長く、大卒であれば2500万円がもらえるそうじゃ。
そんな退職金を受け取った者の中には、上手に運用してみたいと考える者も少なくないであろう。
でも何から始めればいいのか分からんという疑問もあるだろう。
そこで儂は保険を提案しようと思う。
実は保険ってのは、リスクの低い資産運用としても使い道があり、知らない人も多いだろうから、今から儂が保険という運用先の魅力についてお主に教えよう。
目次
退職金の運用で考えるべきポイント
今からまずお主には退職金の運用において考えるべきポイントについて説明しようと思う。
まずこの退職金の運用についての知識を持つことが保険の魅力を理解する上で必要になってくる。
だからここでは退職金を運用することがどういうことか知って欲しい。
まず最初に資産を分けるべし
最初に言ったことだが、退職金を手にしたら、計画をしっかり立てて使い道を考えるべきだ。
簡単に、生活資金・必要資金・余裕資金の3つに分けるのがよい。
まず、生活資金とはな、食費や家賃などの生活する上で絶対必要となる資金だ。
まあ、この生活資金に関しては年金を主に当てて、不足分を退職金から充てるだけでもよい。
次に、必要資金だが、これは新しい車や家を買いたいと、旅行に行く予定があるなどと、お主がこれから使う予定が明確な資金や万が一大きな病気にかかってしまったときに必要になるであろう資金のことを言う。
そして、最後に余裕資金はな、生活資金と必要資金を引いた退職金の残りを充てたものである。
この余裕資金のみをお主は資産運用の資金として運用するのだ。
このように退職金を分ける理由は、万が一余裕資金の運用で失敗したとしても、生活資金と必要資金で想定レベルの生活はできる。
退職金はリスクをかけた運用には向いていない
退職金を受けたお主もそうだと思うが、退職後のこれからは年金を中心とした生活になっていくと思う。
そうするとな、若いころのように労働で得るほどの収入は期待できん。
つまり、お主は運用を行っていく上で、もし大きな損失なんて被ったら労働でその損失分を取り返すなんて、そう簡単にできることじゃないのは分かるだろう。
だから、お主は退職金を運用する上で比較的に安定した運用をしなくてはならない。
運用は他人に任せるより、自分で知識をつけて行うのが一番
資産運用に対して知識がない者の中には第三者に任せようと考える者もいるだろう。
その考えはなあまりよくない、例えばだが、退職金を受けると銀行はお主が退職金を受けたことを知っているから、色んな投資先を提案してくることがある。
中にはいい商品もあると思うし、上手くいくこともあるが失敗することもある。
もし、お主がしっかりと投資先の商品についての知識があればその失敗を防げることもある。
他人に任せて失敗するよりは、自分で知識をつけてから運用するのが一番いいであろう。
まとまったお金だからと言って、まとめて運用する必要はない
退職金は何千万という単位のお金だがな、だからといってまとめて1つのものに投資するのは非常にやってはならない。
運用におけるリスク分散の金言として、「卵は1つの籠に持ってはならない」という言葉がある。
つまりな、1つのものに集中させると、もしそれが失敗するとなると非常に大きなダメージを受けるが、いくつかの投資先に分散することでもし1つが損を出しても他の投資先で取り返すことができる。
「分散投資」という言葉は、資産運用を行う上で非常に大事じゃから覚えておくといい。
保険を知ろう
よし、とりあえず退職金を扱う上でのポイントは理解しただろう。
それでは、ここから保険で運用する上での魅力を伝えていくとしよう。
保険とは何なのか
そもそもの保険に対するイメージとして多くの人が抱くのが、万が一のために加入するもの、というものであろう。
そのイメージが間違っているとは言わないが、まずは、保険の基本的な仕組みを教えよう。
保険とは、加入者からなお金が集まり、そのお金を保険会社が運用して利益を出すという仕組みになっている。
その利益を含めた資金から、亡くなった際に受ける保険金や、満期での利率が賄われているのだ。
さらには、保険の中にも種類が大きく2つ分けられて、掛け捨て型保険と貯蓄型保険というものがある。
まず、掛け捨て型保険というものは、医療保険とか火災保険みたいに、万が一のことが起こったときに保険金が下りるという仕組みで、満期まで使わなくとも保険金の返済は基本されないか、あっても少額なのだ。
これこそ多くの人が抱くような保険のイメージにあった保険だろう。
もう1つの貯蓄型保険とは、掛け捨て型保険に比べるとお高い商品だが、もし保険期間中に何もなかった場合には満期になると保険金そのまま、もしくはそれ以上の金額が受け取れる。
・万が一の際に降りる保険
・保険金の返済は基本少額かなし
・何もなければ保険金そのまま受け取れる
つまり、退職金の運用に最適なのはこの貯蓄型保険になる、これから運用において保険とは貯蓄型保険のことを指すと覚えておくとよい。
保険を運用するメリットとデメリット
それではな、まず退職金の運用先として保険の良い点を説明するとしよう。
まずは、身近で始めやすいということだろ。
資産運用と言っても株や不動産などとイメージしにくい商品よりも保険は安心感がある商品だから、退職金を運用するのにぴったりである。
次に、定期預金より高い利率が期待できることだ。
保険商品には予定利率というものがあり、これは満期まで解約しなければ満期の返済時にもともとの保険金に加えてこの利率分も加えて返済すると約束するものである。
つまり加入する前にしっかりその商品の利率を見て決めることで、銀行預金より高い利率を得られることができる。
この予定利率は保険商品を購入する上で、大事なポイントになるから覚えておくといい。
※金利と予定利率の違い
上で述べたことを理解する上で一つ知ってたほうが良いことがあり、それがこの金利と予定利率の違いである。
まず金利について説明するとし、ここでは、毎年一定額投資するして、金利も一定だとする。
もし毎年1万円投資するとするとして、金利10%とする。
このとき、1年目の資産は1万1000円になるじゃろ、そしたら2年目はこの1万1000円の1.1倍になる。
つまり、利益も含めて利率がかかるという、利益が利益を生む複利効果が期待されるのだ。
では、予定利率はなんなのかというとな、毎年1万投資し、予定利率は10%とするとして満期10年とする。
この時、満期までに投資した10万円に利率10%がかかり、11万円が返ってくる、つまり複利効果があるかどうかというのがこの2つの違いだ。
この2つの違いを理解したうえで保険商品の予定利率を見るといい。
話を戻すとしよう、最後のメリットとなるが、節税効果が保険にはあるということは、なかなか惹かれる情報じゃろ。
貯蓄型保険はな、生命保険料控除という制度を受けることができる。
この制度を活用すればな、支払った保険料に対して、所得税・住民税から税金が控除されるのだ。
貯蓄して資産を増やすこともできて、節税できるなんて退職金を運用する上で魅力的だとだんだん思ってきただろう。
ただもちろん保険を運用する上で注意しなきゃいけない点も知っておく必要がある。
お主が保険を活用する上で、一番気を付けなきゃいかんのが途中解約すると元本割れしてしまう可能性が高くなるということだ。
もし途中で解約しなきゃならん状況になった場合は、それまで払った金額より低い金額しか返ってこない上に、保障もなくなってしまうから、しっかりとした計画性を持たないと失敗してしまう。
ここまで来て、なんとなくお主は保険で運用するということがなんとなくわかってきただろう。
それでは、次はな貯蓄型保険の中にも色々な商品があるからな、その中からおすすめできる3つの商品を紹介しよう。
おすすめの商品とは
お主にこれから紹介する商品は、低解約返戻型終身保険・変額保険・外貨建て養老保険の3つである。
それぞれ見ていこう。
低解約返戻型終身保険
まず1つ目の低解約返戻型終身保険についてだが、始めに終身保険とは終身保険加入者がもし亡くなったり高度障害状態になった際に、保険受取人に死亡保険金が払われるというもので、これは死ぬまで一生保障される。
低解約返戻金型終身保険とは、設定した保険料払込期間が満期になると解約返戻金が増えて戻ってくる終身保険の一種なのだ。
この保険の特徴として、満期になるまで解約した場合に返ってくる払戻金が低くなっている分、通常の終身保険に比べて保険料が安いという点である。
逆にだな、途中解約した場合は満期になるまでの払戻率が低くなってるから、払った保険料より少ない金額しか返ってこない可能性が高い。
退職金を運用していく上で大事なのは資産を守ることだからな、あまり途中解約するようなことがあってはならない。
もう1つの特徴が、死亡保障がついてることじゃな、特に歳を取るということは死に近づくということだからな、ただ資産を守ったり増やすだけでなく、このような保障も得られるのは魅力的だ。
変額保険
では、次に変額保険だが、これは死亡保障がついており、その保険料を基に投資のプロが株や債券などの形式で運用して行く保険商品のことである。
この運用実績によって、受け取る保険金やら解約返戻金が変わっていくから、他の保険商品に比べるとリスクが高くなっている。
この保険の特徴としては、死亡保障がついてることで、投資のプロによる運用実績とは別に死亡保険金だけはしっかり保障されているということだ。
またこの死亡保険金を受け取る際に相続税の非課税対象枠があるから、相続税対策になることはなかなか魅力的だ。
ただ注意他点は、運用してくれる者がプロと言えど、失敗してしまうこともあるから、その場合受け取る保険料が少なくなってしまう可能性も考慮しないといけないことだ。
つまりもし運用が上手くいけば、他の保険商品より高い利率で保険金を受け取ることができるということでもある。
外貨建て養老保険
そして、最後に外貨建て養老保険だ。
まず、養老保険とはな漢字の通り老後を養うための保険であり、終身保険とあまり違いがないように感じるかもしれない。
ただ、この2つにはちゃんと違いがあって、終身保険とは一生涯の保障と言ったが、養老保険は加入時に満期を自分で設定して、その満期時に保険金が受け取れるのだ。
つまりな、保険で運用するお金の目的が相続であれば、相続税対策ができる終身保険がおすすめだ。
しかし、老後に使う可能性のある資金を増やしたいなどと考える場合は、満期にさえなれば引き出して使える養老保険がおすすめである。
では、外貨建て養老保険とは何かというと、保険料の払い込みは日本円で行うのだが、その保険料を保険会社が外貨にかえて運用を行うということだ。
養老保険に加入するということは、終身保険に比べると自分でその運用資金を増やして使いたいと考える人の方が多い。
つまり、外貨の方が日本円に比べて金利が高いために返戻金がより増える可能性が高いのである。
ただ外貨建て養老保険にも注意点があって、それが為替リスクというものになる。
為替とはな、外貨に対する日本円の価値と考えてくれればよい。
もし高金利な外貨で運用して外貨における保険料が増えていたとしても、返戻金は日本円だから日本円の価値がその外貨に変えた加入時より低くなっていた場合に損する可能性がある。
これが為替リスクというもので、また日本円から外貨に換える手数料というものもあるから、これらを考慮したうえでこの保険を選ぶべきだ。
ここまで3つ紹介してきて分かったと思うが、退職金をただ運用するということだけでなく、その運用目的が何なのかということも保険商品を選ぶ上で重要になってくることは覚えておくとよい。
まとめ
退職金の運用で一番大事なポイントは何度も言っているが、資産を守るということだ。
そのために必要になるのが分散投資というリスクを軽減する手法である。
つまりな、退職金を守るためにお主はいくつもの投資先を選んでいかないといけない。
その1つの候補のおすすめとして初心者であっても身近で簡単に始められる「保険」を儂は紹介させてもらった。
上手に資産運用を組み合わせて、お主のこれからの生活がより良いものになることを祈っている。
堀切 一
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