意外と知らない様々なリスク~投資信託編~
最近は資産運用が広い世代に関わるようになり、テレビのCMでも見ることが多くなったため、資産運用初心者の人であっても投資信託という言葉を聞いたことはあるのではないだろうか?
また、退職金を受け取るような年齢になれば、銀行からも投資信託の話を持ち出されることがあるという。
しかし、そんな投資信託の名前は聞いたことがあっても、実際にどんな仕組みで運用しているものなのか、どんなリスクがあるのか分からない人も多いだろう。
そこで、今回は投資信託の構造や、投資信託が抱える様々なリスクについて解説していきたいと思う。
今から投資信託を始めようと思っていた人も、投資信託のことを全く知らない人も、この記事を読めば投資信託はどういうものなのかしっかり理解することができるはずだ。
資産運用の代表的な投資信託が抱えるリスクや特徴を掴んで、これからの生活に役立てていこう。
目次
投資信託はリスクを避けた資産運用が特徴
投資信託のリスクを話す前にまず最初は投資信託がどういうもなのかといったことを説明していきたいと思う。
1番基礎的なことであるが、これを理解していないと投資信託が抱えるリスクのことも理解できなくなるため、しっかりとチェックすることが良いだろう。
そもそも投資信託とは?
では早速だが、投資信託の仕組みについて解説していく。
投資信託は「販売会社」「運用会社」「受託会社」の3つで構成されているものになる。
まず1つ目の「販売会社」は証券会社や銀行などのことをいい、投資信託を個人投資家に販売する会社のことだ。
そして2つ目の「運用会社」とは、投資信託を作り、運用の支持をする会社のことである。
この「運用会社」は投資信託の中核となる存在であり、重要な役割を果たしているものだ。
最後に3つ目の「受託会社」は投資家から集めた資金を管理し、運用する会社のことで、「運用会社」からの指示に従い運用を行うもの。
以上ように投資信託は販売・運用・管理の部門のプロで成り立ち、投資家の代わりに資産運用を行うものになっている。
3つの会社が投資家の資金を管理することで、例え3つの会社のうちどれかが倒産したとしても、投資家の資産は守られるのだ。
また、投資信託は既に複数の投資対象に分散投資されている商品になるため、極端な値下がりをするリスクを避けることができる。
つまり、投資信託とは投資家の資産を分割して管理し、複数の投資対象に分散投資することで、投資家の資産を根本的に守りながら運用で失敗するリスクも抑えることができる、構造上安全な運用法だということだ。
以上のように構造上は安全な投資ということができるが、実情を見てみると少し考え方が変わることになるだろう。
ということでそれは一体どういうことか、次で投資信託が抱えるリスクについて見てみる。
ここが投信の注意点
投資信託のリスクは意外にたくさんあること、知っているだろうか?
プロが分散投資をして資産運用を行うということは良い点ではあるが、実はその裏では無視できないリスクが生じているのだ。
その無視できないリスクをここでは探っていく。
高い手数料
投資信託には他の運用先と比べて比較的高い手数料になるのだ。
では実際にどのような手数料か以下にまとめたため見ていこう。
- 販売買付手数料
- 信託報酬
- 信託財産保留額
以上の3つが投資信託にかかる主な手数料だが、一体何だか分からない人もいると思うため1つずつ解説していく。
販売買付手数料
この販売買付手数料とは、投資信託を購入する際に支払う手数料のことで、販売会社に支払うものだ。
具体的な手数料は購入した投資信託の1~3%が一般的となっており、この手数料を支払わないと投資信託を運用することはできない。
言い換えれば、入場料のようなものだろう。
信託報酬
簡単に言うと、投資信託を保有している間にかかる利用料のようなもので、投資信託に関わる販売会社、運用会社、受託会社に支払う報酬。
信託報酬は保有しているすべての投資信託に対して月0.5~2%程の手数料を支払うことが一般的であり、その信託報酬を日で割った金額が毎日自動的に差し引かれている。
投資信託にかかる手数料の中でも信託報酬は重要なもので、この信託報酬という手数料が低ければ、低コストで投資信託を運用することができるのだ。
信託財産留保額
保有し続けていた投資信託を売却する際にかかる手数料が、この信託財産留保額と呼ばれるものとなっている。
一般的には投資信託の基準価格に対し0.5%を手数料として取っているところが多いようだ。
以上の3つが投資信託における主な手数料になる。
これらのような手数料の仕組みを知らずに投資信託を運用していた場合、思わぬ損失を被る可能性があるため、しっかりと理解する必要があるだろう。
この思わぬ損失というのは、投資信託の運用が上手く行き利益を獲得できたとしてもそれ以上の手数料を取られてしまい、マイナスの収支になってしまうという意味での損失だ。
以上のような損失をするリスクを避けるためにも、今自分が購入しようとしている投資信託はどのような手数料がかかり、どのくらいの手数料で運用することができるのか把握することが不可欠になる。
しかし、投資信託のリスクは手数料の問題だけではなく、他にも注意しなければいいけないリスクがあるため、次で見ていこう。
元本保証ではない
投資信託は元本保証ではないというリスクを抱えている。
⇒元本保証があるものに退職金を運用した方が良いのか比較して検証
ではなぜ投資信託は元本保証ではないのか?
それは以下のような様々な要因があるためである
- 価格変動リスク
- 金利変動リスク
- 為替変動リスク
では1つ目から順に説明していこう。
価格変動リスク
この価格変動リスクとは、投資信託が組み入れている株式や債券の価格が変動するリスクのことである。
変動する要因としては金利や為替などが挙げられる。
また、投資信託では基準価格が上下するため、元本保証は存在しないのだ。
価格の変動をここではリスクとして取り上げているが、もちろん上手く価格が変動すれば利益を獲得できるものになるため、損失を被るリスクと利益を獲得できるメリットという二面性には注意して欲しい。
そこで、価格が変動する要因の1つである金利と為替について次で見ていこう。
金利変動リスク
金利の変動により資産の価値が変動するリスクのことを言う。
そもそも債券とは金利の変動によって価格と利回りが変化するものであるため、このリスクは当然と言えば当然のものだ。
とはいえ、しっかりと理解しないと損失を被るリスクがあるため、金利と債券価格の仕組みについて解説しよう。
まず金利が上昇した場合、債券の利回りを挙げないと購入してくれないため、利回りが必然的に上昇する。
そして、利回りが上昇すると上昇前の債券の利回りが低いと判断され、債券価格が下落するのだ。
このような金利と債券価格が変動する仕組みがあるため、投資信託にはリスクが生じることとなるのである。
為替変動リスク
円と外国通貨の為替相場の変動により、外貨建て資産の価値が変動するリスクのことを為替変動リスクという。
つまり、海外投資商品などがこの為替変動リスクの対象になる。
よく聞く円高ドル安とはこの為替変動リスクの結果であり、この為替の変動が自分の保有している資産に影響を与えるのだ。
そのため、投資信託は世界の情勢を知り、為替の動向を観察する必要があるものになる。
とはいえ、資産運用のプロが代わりに運用を行うため、投資家の私たちは世界の情勢を特に気にする必要はないだろう。
以上が投資信託が抱えるリスクだ。
ここまでリスクの話を中心にしてきたが、投資信託は危険な投資だと判断するにはまだ早い。
もちろん、投資信託が抱えるリスクの改善策は存在するのである。
ということで、次はそのリスクの対策または改善策を紹介していく。
投信のデメリットを対策して安全な運用を
上記では投資真信託が抱えるリスクについて解説してきたが、ここではそのリスクの対策を紹介したいと思う。
投資信託はリスクがある投資ではあるが、そのリスクは押さえることもできるため、最後までしっかりと見ていこう。
ノーロード投資信託
ノーロード投資信託を簡単に言うと、販売買付手数料が無料の投資信託のことだ。
また、信託財産留保額が無料の投資信託もあるため、手数料対策としてはとても有効的な投資信託になるだろう。
しかし、もう1つの手数料である信託報酬は投資信託の重要な部分であるため、無料で提供している所は見当たらないが、その中でもなるべく安価な手数料の投資信託を選ぶことがポイントとなる。
リスク対策として選ぶべき手数料の目安は以下の通りだ。
項目 | 手数料 |
---|---|
購入時手数料 | 購入価格の1~3% |
信託報酬 | 月間0.5~3% |
信託財産留保額 | 解約価格の0.1~3% |
上記の表を目安にした投資信託を選ぶことが良いだろう。
次は価格の変動リスクの対策について解説していく。
分散投資でリスクヘッジ
価格変動リスクは分散投資を行うことで対策することができる。
その対策案としては3つほどあるため、紹介していこう。
1つ目は多くの種類の投資信託に分散投資することで、価格変動によるリスクを回避することだ。
これは例えば、株式に投資する投資信託で損失を出したとしても、債券に投資する投資信託で得た利益でリスクを分散することができるといった仕組みだ。
もちろん投資信託以外の投資であっても問題はなく、幅広い種類の運用で損失するリスクを抑えることができる。
2つ目は投資するタイミングを分散させること。
安い時に多く投資し、高い時には少なく投資することで価格の均一化をすることができるため、とても有効な手法である。
これは、「ドルコスト平均法」という正式な投資手法でもあるため、これからの資産運用の参考にするべきだろう。
最後の3つ目は投資信託を長期保有することだ。
これは、投資信託を長期的に保有することで、リターンを平均化することができる投資手法である。
投資信託は短期間の運用を行う場合、リターンにばらつきが生じるが、長期保有することそのばらつきを抑えることができるデータ結果が出ているのだ。
そのため、損失をした時でも、すぐ売却せずに長期的に保有することでリスクを抑えることができるのである。
以上の3つの対策案を実際の資産運用で行うことができれば、リスクを上手く分散させることができ、より安全に資産形成をしていくことができるだろう。
では最後に、評判が良く、年率も文句なしの優良な投資信託を紹介して行こうと思う。
投資信託をはじめようと考えている人は、今から紹介するひふみプラスを購入すると安全に運用することができるため、しっかりとチェックすることをおすすめする。
おすすめの投信「ひふみプラス」は安全で高利益
上記のように、ひふみプラスとは優良な投資信託であるためここで紹介したいと思う。
では実際にどれくらいの運用成績で、どのような運用をしているのか以下で説明していく。
高いリターンを長期運用で
今、資産運用の業界ではひふみプラスがとても評判になっているのだ。
というのも、高い年率リターンを継続しているからである。
個人投資家にとって高い年率のリターンがあるものは魅力的に感じるが、そのほとんどは高いリターンを維持できずにいるのが現状。
しかし、ひふみプラスという投資信託は継続して高いリターンを出しており、資産が2倍になったという投資家の声が上がったことで、評判が広まったという。
では実際にひふみプラスの平均リターンを見てみよう。
運用期間 | 運用成績 |
---|---|
1か月 | -0.7% |
6か月 | -12.6% |
1年 | 29.9% |
3年 | 66.7% |
上記に表から、1ヶ月や6ヶ月のような超短期的な運用では、リターンを出すことは難しいものの、1年や3年のような中長期的な運用になると驚異的な利率になっていることがわかる。
この圧倒的な利率を維持することができているため、ひふみプラスは評判が良く優良な投資信託とされているのだろう。
そして、以上のような驚異的なパフォーマンスを維持できる秘訣は、ひふみプラスがアクティビストファンドであるということが関係しているのだ。
というのも、そもそも投資信託には、プロが独自に企業を分析し投資を行うアクティビストファンドと、相場に連動した動きで利益を狙うインデックスファンドという2種類に大別することができる。
ひふみプラスという投資信託は前者のアクティビストファンドであり、プロが独自に資産運用を行うことにより、相場が悪い時でも好成績を出すことが可能となっている。
そのため、高い年率で安定した運用を行うことができるのだ。
そんなひふみプラスは販売買付手数料と解約手数料が無料であるため、購入時や売却時に手数料がかからないことが良い点として挙げられる。
しかし、信託報酬は0.98%かかることになっているが、上記のような圧倒的な年率があるため、獲得できる利益は変わらず高いものになるだろう。
ということで、損失を被るリスクが少なく、高利益を狙うことができるひふみプラスという投資信託で資産運用を行ってみてはいかがだろうか?
⇒ヘッジファンドと投資信託の比較からそれぞれのおすすめ会社まで完全網羅
堀切 一
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